同じ親に育てられても兄弟の中で自分だけが苦しいのはなぜか

最近は少子化で一人っ子が増えて、それゆえ子どもにのめり込みやすく、過干渉型の毒親が増えています。しかし、兄弟がいればよいかといえば、もちろんそう単純な話ではありません。

兄弟がいる場合でも、兄弟全員が平等に虐待されるというパターンは、それほど多くないように思います。兄弟の中で誰か一人だけがターゲットになるパターンの方が多数です。そしてターゲットにならなかった方は、特に可愛がられてターゲットと差をつけられたりすることも多々あります。ターゲットになった方はたまったものではありません。

中にはこんなケースもあります。三人兄弟の中で一人だけがターゲットになっていて、ほぼ毎日のように身体的暴力も含めた虐待を受けていたのですが、大人になってターゲット本人の口から聞くまでは、他の兄弟はそのことに気づいていなかったというのです。兄弟が殴られたり、言葉の暴力を受けたりしていることに、同じ家の中で20年以上も暮らしていても気が付かなかったなんて、そんなことがどうして起こり得るのでしょうか?

先の記事に、毒親は外面が良いことが多いと書きましたが、家庭内でも非常に巧妙に保身を図ります。きょうだいが学校や習い事などでいない時間を見計らって虐待したり、ターゲット以外の兄弟に「あの子は嘘つきだから、あの子の言うことを信じちゃだめだよ」などと吹き込んで、ターゲットが兄弟に助けを求めたとしても無駄足に終わるように先回りしたりします。ターゲット以外の子にとっては可愛がってくれる優しいお母さんですから、そのお母さんの言うことに何の疑問も持たなくても不自然ではありません。

こうしてターゲットになった子どもは、親だけでなく兄弟も当てにできないまま、苦しい日々を送ることになるのです。

ターゲットになった子どもは、なぜに選ばれてしまったのでしょう?「あんたはお父さんに似てブスだ」などと娘に言う毒母はよくいます。また、母親の愚痴やイライラ攻撃が始まると他の兄弟はいつの間にかいなくなっていて、自分だけが聞く羽目になっている。いつもこうだ…と絶望的な気持ちで聞きたくない愚痴を聞いているターゲットの子ども。

私の顔や姿かたちが、母親の嫌いな姑や夫に似ているからいけないのかな?逃げ足が遅くてどんくさいから仕方ない?どうか、こんなふうに自分を責めないでください。ターゲットになってしまったのは、あなたが優しいからです。毒親はあなたの優しさにつけ込んでいるのです。

このままだと、親元から離れてからもその関係は続きます。ターゲットの子どもが就職してからも、そのお給料を毒親に持っていかれて、可愛がられる方の兄弟とともに娯楽やギャンブルに使われたりすることもあります。こうやって搾取される関係は、ターゲットが断固として拒否しない限り続いてしまいます。

優しさは自分と自分の大切な人のためにとっておくことにして、毒親に向けてあげるのはもうやめましょう。あなたはもうじゅうぶん尽くしましたよ。

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