こんな私はやっぱり母になってはいけませんか?

世代間連鎖という言葉を聞いたことがありますか?親から虐待された子どもが大人になり親になると、自分がされたのと同じように子どもを虐待してしまうというものです。愛されていないと、親の愛情ってどんなものか身をもって体験することができないわけですから、我が子の愛し方が分からないというのは、ある意味自然なことです。

この世代間連鎖という言葉が世に知られるようになって特に、虐待や毒親のいる環境で育った人たちは、子どもを持つことを不安に思う傾向が強まったように思います。親からひどい扱いを受ける辛さは誰よりもよく知っていますから、そんな辛い思いをよりによって自分が子どもにさせてしまうなんて、想像しただけでも耐えられないという人も多いかと思います。それゆえ、結婚しても子どもは持たないと決めている人もいます。

その決心に至るまでにはいろんな葛藤や苦労があったのでしょうから、誰も軽々しく否定すべきではありません。それでも、心の片隅にほんの少しでも子どもが欲しいという気持ちが見え隠れするときや、時間の経過や毒親の変化などによって気持ちが変わってきたときは、決心をいったん保留にして考え直してみるのもよいかと思います。

なぜならば、親になるのが不安で子育てに自信がないあなたは、きっと良い親になれるからです。

一昔前は、虐待された人の中で、我が子にも虐待をしてしまうケースは3割程度と言われていました。つまり70%もの人は、世代間連鎖させないということなのです。近年、毒親というワードが注目されるようになって、親の酷さを自覚しやすくなりました。さらに、相談機関が増えたこともあって、親になる前もなってからも、親からの傷つきを癒せる機会が増えました。自分の傷つきを自覚して治療することで、親からされた酷いことを我が子に引き継がなくて済むケースが増えています。

親からされて嫌だったこと、逆にこうして欲しかったということが、毒親育ちの心の中にはたくさん詰まっています。嫌だったことは子どもにしないようにして、して欲しかったことをしてあげればいいのですから、毒親育ちの人はそれだけで良い親になれる可能性を秘めているのです。少なくとも、自分の親よりはずいぶんマシな子育てができるはずです。

意外と重要なポイントが、我が子に謝れるかどうかです。毒親は何があっても決して謝らないものです。親だって人間ですから、子どもに悪いことをしてしまうことだってあります。そんなとき、相手が子どもだからと軽く考えないで、素直に反省して謝ることができれば、育児は大きく間違った方向にはいかないと思います。

このようなことが頭では理解できても、実際に子育てをするとなると、感情をコントロールできないこともあります。愛情を受けて育ってきた人だって、初めての子育ては不安やイライラでどうしようもなくなることが当たり前にあるんだから、毒親育ちなら尚更です。そうなったときのために、あらかじめ準備しておきましょう。

里帰り出産する人も多いですが、毒親のもとに里帰りして大事な産後の心身をボロボロにされてはたまりませんから、やめておいた方がよいでしょう。夫やその両親にできる限り助けてもらいましょう。ファミリーサポートや産後ヘルパー、育児相談など、いろんなサービスがあるので調べておくと安心です。

育児を通して、あなたも一緒に成長していきます。子育ては大変ですが、大きな癒しになることもまた確かです。あなたが世代間連鎖を断ち切れば、あなたの子どもは幸せに育ち、その子どももさらに幸せに育ちます。こうやって、愛情を連鎖して幸せな子どもがどんどん増えていったら素敵ですね。

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