少しでも楽になれるように自分でできるセルフカウンセリング

どんなタイプの毒親であれ、子どもは心に深く傷を負ってつらい日々を送ることになります。回復のためにはカウンセリングやセラピーを受けるのが最も良い方法ですが、時間的・経済的に難しかったりと、なかなか一歩を踏み出せない場合もあるでしょう。そういう時は、自分でできるセルフカウンセリングを試してみてください。

まずは、心の持ちようを変えてみることです。親が嫌いだとか許せないとかいう自分の気持ちを受け入れることと、毒親の被害にあったことは自分のせいではないと考えることが大切です。自分を責めてばかりいた人が、このように考えられるようになれば、たったそれだけでもかなり心が軽くなるはずです。

そうはいっても、長年の習慣の中で自分に染みついた考え方の癖は、なかなか抜けないものです。少し専門的になりますが、認知行動療法の考え方を利用してみましょう。

認知行動療法とは、カウンセリングで用いられる方法のひとつで、判断や行動をするときの元になる思考パターンを自覚して捉えなおすことで、困った症状や気持ちを楽にしていく治療法です。

たとえば、毒親に「死ね」と言われたとします。子どもは「やっぱり私は生きる価値のない人間なんだ」と考えがちです。これが思考パターンです。その時に感じる感情は「悲しい」だとします。悲しさのレベルを10段階(10が一番悲しい)で表すなら9だとします。毒親の言葉を変えることはできません。ならば思考パターンを変えてみましょう。

「死んだ方がいい人間なんて一人もいない」と思考してみると、「悲しい」という感情は5まで下がったとします。数値に置き換えると、下がったことが実感しやすく、意外にも効果的なのです。こんなふうに、自分の考え方の癖を意識してみて、その時うまれた感情を数値化することをしばらく続けてみると、少し楽になれると思います。

また、「書く」という行為も、とても効果的です。日記感覚で自分の気持ちを書いてもいいし、過去まで遡って、毒親の言動や当時の状況を整理するつもりで書くのもいいです。一例を挙げます。「私が10歳のとき、家のリビングで母親に叩かれながら『あんたなんか産まなきゃよかった』と言われた。何がきっかけになったかは覚えてない。泣くとよけい怒られるから、必死で我慢した。すごく悲しかった。今考えてみると、こんなことを言われる筋合いはない」というように、現在思い返してみてどう感じるかということまで書くと、自尊心の回復にもつながります。

実際の出来事を書くには辛すぎるという人は、物語のように書いてみる手もあります。「私が」ではなく「彼女が」というように、他の人のお話にするのです。生々しさが軽減されるので、これならできそうという人もいるでしょう。

インナーチャイルドという言葉をご存知ですか?心の中にいる、子どものままの自分のことです。その子どもは今も、毒親から辛い思いをさせられています。その子にかけてあげたい言葉やしてあげたいことを考えて、心の中であるいは実際に口に出して言ってあげたり、してあげるのです。それによって、あなたの中の傷ついたままで大人になれなかった部分が癒され、だんだん成長していきます。最終的に大人の部分に統合されて、インナーチャイルドがいなくなれば毒抜き完了です。

他にも、椅子に毒親が座っていると想像して言いたくても言えなかったことを言う、リストカットをしたくなったら代わりに野菜を刻むという方法もあります。そんなことで!?と思われるかもしれませんが、実際に効果があったという人もいます。ほんの少しでも楽になるために、できそうな方法があったらぜひ試してみてくださいね。

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